ギターの独学で挫折して数年後、高2の時に、運命的な再会が……。
NHKの「名曲アルバム」という5分くらいのクラシック音楽を紹介する番組で、「アルハンブラの想い出」という曲が流れていました。
ビビッと電気が走るほど感動しました!
演奏は、当時新進気鋭のギタリストだった荘村清志さん。
「弾いてみたい!」
居ても立っても居られず、初心者にして、いきなり「アルハンブラの想い出」の楽譜を買いに行き、無謀にも練習を始めます。
「アルハンブラ」とは、スペインのグラナダ地方にあるアルハンブラ宮殿(上の写真)のことで、赤い城とも呼ばれます。
この曲は、スペイン人作曲家のフランシスコ・タレガが、新婚旅行でを訪れたときに、宮殿の中の噴水の音にインスピレーションを得て作ったと言われています。ギターを学ぶ人の誰もが憧れる名曲ですね。
この曲は、右手の「トレモロ奏法」という難しい弾き方を覚えなければならず、初心者がいきなり弾けるはずがありません(笑)
でも目標ができました。そのおかげで、めげずに長く続けることができたのです。
私のレッスンでは、生徒さんに「弾きたい曲」があるか、必ずお聞きするようにしています。
目標は大事です。
でも、最初は「弾きたい曲」がなくてもかまいません。そのうち見つかるでしょう。
「弾きたい曲」はクラシック音楽である必要はありません。ジャンルは何でもOKです。
「弾きたい曲」を弾けるようになるために、「技術的に足りないものは何か?」を考え、「そのために必要な基礎練習」を1つずつおこなっていきます。
目標のない基礎練習ほど、つまらないものはありません。
少しくらい背伸びしても、目標からスタートすることも必要ですね。
自分の経験から、そう思うのです。