「ギターを買いたいのですが、どうしたらいいでしょうか?」
生徒さんからよくこんな質問をいただきます。
その都度、口頭でお伝えしていましたが、まとめたものを読んでいただいたほうがよいと思い立ち、ブログにまとめてみました。
ギターの種類もよくわからない方が多いので、今回はPart.1として、基本のキホン、「ギターと弦の種類」について書いてみましょう。
●ギターの種類
ギターとひと言で言っても、いろいろな種類があります。
大きく分けると、
・音を電気で増幅してスピーカーから音を出す「エレキ(エレクトリック)ギター」
・電気を使わない、生音の「アコースティックギター」
の2種類です。「アコースティックギター」の定義は、人によって解釈が異なるようですが、ここではこのように定義します。
「クラシックギター」「フラメンコギター」「フォークギター」は、アコースティックギターに分類されます。
しかし最近は、アコースティックギターに内蔵マイクを取り付け、ケーブルを通して電気で音を伝える「エレアコ(エレクトリック・アコースティックギター)」のような、中間的存在の楽器も出てきました。
ただ、クラシックやフラメンコのギタリストは、電気を通して音を出すことに抵抗感があり、利用している人はほとんど見かけません。電気を通すと「人工的な音質」に変わってしまい、微妙な音色の変化も出しにくいからです。大きい会場で演奏したり、オーケストラと共演したりする場合などで、やむなくスタンドマイクやピンマイクを使うくらいでしょう。
まず、「自分の演奏したい音楽は何なのか?」を、ある程度明確にしてから楽器を選ぶとよいでしょう。
よくわからなければ、一番歴史も長くベーシックな「クラシックギター」を選んでおけば間違いありません。
エレキギターの神様と呼ばれるエリック・クラプトン、フラメンコギタリストの沖仁さんも、クラシックギターを学ばれていました。クラシックギターで基礎を学び、そこからいろいろなジャンルにいく人も少なくありません。
●弦の種類
最近は、カーボンなど新素材の弦も出ていますが、大きく分けると「ナイロン弦」「スチール(鉄)弦」の2種類です。
●弦とギターの組み合わせ
以前、私のギター教室にいらした生徒さんのギターを見たところ、なんと! クラシックギターにスチール弦が張られているではありませんか。通信販売で購入されたそうです。
ご本人いわく「弾きにくくて、左指が痛い」とのことで、大変お気の毒でしたが、クラシックギターに必須のナイロン弦に張り替えたところ、高級手工ギター本来の響きがよみがえりました。
意外に知らない方が多いのですが、「ギターの種類によって張る弦が異なる」ということです。一般的には、以下の組み合わせになります。
1 エレキギター・・・「スチール弦」
2 クラシックギター、フラメンコギター・・・「ナイロン弦」
3 フォークギター・・・「スチール弦」
4 その他アコースティックギター・・・「ナイロン弦」もしくは「スチール弦」
4の「その他のアコースティックギター」の「ナイロン弦」と「スチール弦」の割合は半々くらいで、演奏者の音の好みで分かれるかもしれません。
・ナイロン弦は、音が柔らかく丸味があり、温かみのある音色(ボロロ〜ン)
・スチール弦は、音が硬く鋭く、はっきりとした音色(ジャラ〜ン)
たとえば、同じアコースティックギターでも、押尾コータローさんはスチール弦、渡辺香津美さんはナイロン弦を多く使用されています。