「ギターを買いたいのですが、どうしたらいいでしょうか?」
生徒さんからよくこんな質問をいただきますので、ブログにまとめてみました。
Part.1では、基本の基本、「ギターと弦の種類」について書きました。
今回は「クラシックギター」について、
・だれが作っているのか?
・価格はどのくらいか?
・価格帯による「仕様の違い」
などについて書いてみましょう。
●だれが作っているのか?
クラシックギターはだれが作っているのか?
非常におおざっぱですが、次の2つに分けられます。
比較的安価なものから中価格帯のものまで作っているメーカー
YAMAHA(ヤマハ)、Aria(アリア)、TAKAMINE(タカミネ)、アランフェス、KODAIRA(小平)などの国内メーカーや、アントニオ・サンチェス(スペイン)などの海外メーカーですが、これらのメーカーなかには高価なギターも作っているところがあります。
高価な手工ギターを作っている工房
ギターにかぎりませんが、手作りの部分の割合が多くなるほど、価格は高くなります。
製作者(名工)の名前がギターのブランド名になっています。
上の写真のような感じで、職人がかなりの時間と手間とをかけて、材料選びから、仕上げまで、多くの工程を経て、ギターを作っています。
<海外の代表的な名工> ※敬称略
ホセ・ラミレス(スペイン)、ヘルマン・ハウザー(ドイツ)、イグナシオ・フレタ(スペイン)、ホセ・ルイス・ロマニロス(スペイン) 、、など。
<日本のの代表的な名工> ※敬称略
河野賢、桜井正毅、中出阪蔵、中出俊彦、西野春平・・・など。
●価格はいくらか?
工場で作られる大量生産品から、1本1本手作りで仕上げられる手工品まで、幅広い価格帯になっています。下は数千円から、上は何と1,000万円超えまで!
私の場合は、中学時代に数千円のギター、高校時代に2万円くらいのギター、大学のときにアルバイトで貯めたお金で20万円のギターを購入。大学卒業後、コンクールを目指すようになって、数十万から百数十万のギターを購入しました(筆者のブログ「ギター遍歴」ご参照)。
私の中学時代は、もう50年前の話なので、当時の数千円くらいだったギターは、原材料費の高騰などで、現在は3万円くらいするかもしれません。
●価格帯による仕様の違い
以下はあくまで目安ですので、個々の楽器でご確認ください。
・3万円以下のギター・・・表面板、サイド、裏板が「合板」の大量生産品
・5万円前後のギター・・・表面板は「単板」だが、サイド、裏板は「合板」
※単板の方が表面板が振動しやすいので、高価なことが多い
・7万円以上のギター・・・オール単板のギター
・20万以上のギター・・・ギター製作家の名前の付いた手工ギター
※このレベルの楽器は、専門店で中古を選ぶのもおススメ
・100万〜200万のギター・・・海外製作家の手工ギター
・200万以上のギター・・・いわゆるビンテージもの。「ハウザー1世」はなんと1000万超え!
●初心者向けギター
私は初心者には、定価で5万円前後のギターをおススメしています。
この価格帯から、表面板が「単板」のギターを選ぶことができるからです。
1、2年経って、ある程度右手のタッチ(弦の弾き方)が安定してきて、簡単な曲が弾けるようになってから、ご自分に合った高価なギターを選ぶとよいでしょう。
私のスクールでは、初心者向けに、ギターの無料レンタルをおこなっています。
最近は5万円前後の安価なギターでも、質の良いものが出てきました。
たとえば、「クレモナ」「オルフェウス」などのブランドのブルガリア製。
作りは少しラフですが、創業1924年で100年の歴史を有する工房で作られ、なかなか良い音がします。
東京のギターショップ アウラ(入谷)、クロサワ楽器(神保町、大久保)などで扱っていて、品切れになるほど人気があります。
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Part.1「ギターと弦の種類」
Part.3「弾きやすさ」
Part.4「材質」
Part.5「ギター専門店」