Part.2では「左指と弦との距離」について、
アーチェリーとの共通点を解説しました。
矢(指)と、的(弦)が近いほうが
・命中する可能性が高い
・到達する時間が短い
ということです。
前回の「音階」に続き、今回は「和音」のケースをご紹介します。
「音階」を弾くときと同じで、
「左指と弦との距離が近いほうが、移動がスムーズになる」
そのためには
「弦から指を離すとき、なるべく近くに上げる。指を弦から遠くに上げない」
ということです。
具体的に、良い例⭕️と悪い例❌ を、動画で比べてみましょう。
和音の押さえ方は、以下の楽譜を参考にしてください。
丸数字は弦の番号。音符についている番号は左指の番号です。タブ譜も付けました。
●2声の和音 良い例1⭕️
上の楽譜の1〜4小節目を演奏。
左指を弦から離すときに、なるべく弦に近い空間に待機させ、次に押さえる最短距離を維持する。
●2声の和音 悪い例1❌
左指を弦から離すときに、弦から遠くに離れてしまい、次に押さえる弦までの距離、時間が長くなる。
●2声の和音 良い例2⭕️(演奏者視点)
上の楽譜の2小節目から演奏。
●2声の和音 悪い例2❌ (演奏者視点)
●2声の和音 良い例3⭕️(速い和音の連続)
速い音符を弾くときほど、差が出る。
●2声の和音 悪い例3❌(速い和音の連続)
指がバタバタし安定感がなく、ミスしやすくなる。押さえるスピードも時間がかかる。
次は、「連続するコード」の押さえ方で見て見ましょう。
Cコード → G7コード → Cコード
●C → G7の和音 良い例1⭕️
「離す」と「押さえる」が1つの動作になる。
「指を離す」というよりも、力を抜くと指が「自然に離れる」という感覚。
●C → G7の和音 悪い例1❌
「離す」「押さえる」が別の動作となるため、時間がかかる。
●C → G7の和音 良い例2⭕️(演奏者視点)
●C → G7の和音 悪い例2❌ (演奏者視点)
以上ですが、おわかりいただけたでしょうか?
難しい和音が連続するときほど、意識して取り組むとよいでしょう。
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